カードを書いたゲストには、インストラクターからサンキューカードが渡されます。「教え方のどこが問題か、教えてくれてありがとう」という意味です。一般的に、インストラクターはゲストに運転技術をお伝えするだけで、自らが伝え方を学ぶ機会はほとんどありません。それでは、インストラクターとしての能力は、なかなか向上しません。サンキューカードは、自分の未熟さ、拙さを気づかせてくれたことに対して、感謝の気持ちを込めて書くものなのです。自動車教習所では、インストラクターのことを「ゲストに教える存在」とは考えません。「ゲストに教えていただく存在」と考えています。どういう教え方をすれば、もっとゲストにわかっていただけるのか。どういう態度なら、ゲストに気持ちよく教習を受けてもらえるのか。教習を通じて、ゲストから学んでいく。そのためのヒントとなるのが、感性カードなのです。その一方で、教え方がよくなれば、ゲストの運転技術の向上にも役立ちます。ゲストの感じたことが、感性カードを通じてインストラクターの心に響き、やがてゲストに戻ってくる。いわばゲストの心とインストラクターの心を結びつけるのが、感性カードなのです。さらに最近では、卒業検定後に「楽しい検定のためのアンケート」も行なうようにしています。卒業検定は、教習以上に緊張するものです。本来なら合格する力をもっているのに、緊張して実力を充分に発揮できない人もいます。検定員が横柄な態度をとったり、ゲストを焦らせるような言動をすれば、なおさらです。そんなことがないよう、検定後、検定員の態度を評価してもらうのです。「検定員の態度はどうだったか」「リラックスして受けられたか」「言葉遣いはどうだったか」などを聞き、最後に点数づけしてもらいます。点数の低い検定員は、アンケート結果を見ながら、自分のどこが悪かったかを反省します。これもまた検定員とゲストの心を結ぶ、重要な一つとなっています。
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